がめつい女は死なない

【エッセイ】について

なぜ、エッセイを書こうと思ったのか?

 

子どもの頃、何も考えずにつらつらと文章を書くことが好きでした。作文や読書感想文など、とても自由に書いていたんです。構成なんてものが存在することも知らず、好きなように思った通りに書くことが楽しかったことを覚えています。しかしオトナになるにつれ、「誰のために書くのか、読むひとに親切であること、わかりやすく書くこと・・・」いろいろなアドバイスをいただいたり、学んだりすることで自由に書き連ねる機会は、ほぼなくなっていきます。

書きたくて書くのではなく、書く必要があるから書く。この違いは、わたしにとってはとても大きなものです。いつもどこか、思いのままに書きたいことを書ける場所を求めていたように思います。日記に自由に書けばいいじゃん、という声も聞こえてきそうですが、それはまた違うのです。理由はまだうまく説明できないのですが。たとえ誰か数名でもいいのです。その代わり自分のホームで、そっと読んでもらえるような場所に書きたいと思うのです。

 

LA PASION
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まだそんなに知られていない場所だから、こそ。

 

今回のラパシオンマガジン発行は、独自ドメインで制作してもらったwebマガジンです。要は、生まれたてのマガジン。まるで砂漠にポツンとある小さな樹のようなものです。その存在は知らせなければ誰も知らない。だから現時点ではアクセスは他のSNSとまったく違います。エッセイ以外のカテゴリー、たとえばオリーブオイルを使ったおすすめレシピなどは、SNSにリンクを紹介し、多くの方に読んでもらうように伝えます。けれどもエッセイは率先して紹介しません。笑 「気付く人だけが気づく、知るひとぞ知る場所」という具合がいまの理想です。サイトをくまなく見てくれる方は珍しいくらいなので、簡単には気づいてもらえないはず。ということが、書き慣れるまでは「自由に書く」という懐かしいことをするハードルを下げてくれると考えています。公開スペースでありながら秘密の場所。どこにも書けなかったエッセイを書いていく、そんな感じですね。

 

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加藤智子 Tomoko Kato
加藤智子 Tomoko Kato

ラ パシオン オリーブオイルライフスタイルマガジン編集者。福岡県生まれ。「食で毎日をもっとうれしく、人生をもっと楽しく」と食×スペインに特化し、オリーブオイルのあるライフスタイルと食育を発信しながら食品輸入販売、プロモーション、講師、ライターとして活躍中。TV、ラジオ出演他、フードメデイアに寄稿中

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タイトルを迷ったまま走り出す【エッセイ】

 

たいして差もないのに真剣に迷うタイトル。

 

これは書くかどうかも迷ったんですが・・・、何度考え直してもタイトルがこれなんです。

「がめつい女は死なない。」

それにしてもがめついって。そしてほかにマシなものがないか考えあぐねた挙句、同等の恥ずかしさのあるタイトルが「トモコを止めるな!」です。

いずれにしても、明らかにオリーブオイルライフスタイルマガジンにそぐわないな〜とわかっています。自覚はあります。でも、どうしても書いておかないといけない、というような思考が働くから不思議です。(誰のために?なんのために?自問自答です。笑)

この類のエッセイがあってこその「ライフスタイルマガジンだよね」と思っているわたしがいます。理由はたぶん「ライフスタイル」ということばが好きすぎるから。わたしにとって素敵だと思う、カッコ良いことばがタイトルにあるから、なにかバランスをとりたくなっているのかもしれません。とはいえ、恥ずかしいと思うタイトルでエッセイを書くくらいなら、発信なんてしなくてもいいんじゃない。と、自問したくなります。が、そこは人間の神秘かもしれません。笑 

わたしにとってとても素敵な響きを感じる「ライフスタイル」を使いたい気持ちと、衝動的でがめついところがあったと自覚したわたしが紡ぐエッセイを同時進行したい気持ち。両立しているのです。

その上で「なんか、書きたい!」と、ワクワクしている自分に、自分が一番驚いております。

 

損得勘定と効率重視は卒業。

 

もともと自分に損得勘定があるのはわかっていましたし、社会に出てから効率重視するように教育を受けてきました。しかしがめつさはまったくないと思っていました。ちなみに自覚があったはずの損得勘定と効率重視は、現在どうでもよい心境です。いまここに書きながら気が付きましたが。おそらく子どもを産んだ35歳からでしょう。いろいろと計算したところで、ほとんどのことが思い通りに進まないことを嫌というほど体験したからだと思います。損得勘定も、効率を考えても、想定外のことが起こりひっくり返ってしまう経験から、頭に浮かんでくることは無くなっていたのですね、きっと。

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がめついという自覚はなかった。

 

はじめて聞いたときから「がめつい」ということばや、「がめついひと」が嫌いでした。わたしが自分のことを「がめついところがある、ワタシ」と認めるまでに40年以上かかっています。つい最近までわたしは違うと思っていたから。そうならないように気をつけていたし。

嫌いとは、好きの反対。ベクトルが違うけれど気になっていること、ということになります。無関心なら嫌いにもなりませんから。でもあるとき、ふと「あ、わたしががめつい要素があるから、がめついひとがこんなに嫌いなのかな?」と気づいてしまったんです。がめついを受け入れたら、あっさり、しっくりきました。

がめついの基準があるとしたら(そんなのあるのかな?)たぶん、中くらいだと自分では認識しています。そんなに多くない。正直なところわたしは、ものすごくがめついわけではないと思っています。たぶん。けれどもがめついに反応してしまうことは事実です。

 

むしろ、あるあるを探したくなる。

 

「がめついところがあるワタシ」を認めてしまうとなんだか毎日がちょっと楽しくなってきてですね・・・。そして気がついたんです。がめつい女って、じつはすごく強いなって。

わたし自身は子どもの頃から自分はメンタルは弱めだと思っていました。けれども「がめついさがある、ワタシ」を受け入れたら、なんだかメンタル弱めって違和感に感じたのかな。強くなれた気がして。こんなの初めてですが。そしてどんなとき「がめつくなる」のか、ちょっとまとめてみたくなりました。

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「がめつい女は死なない。」が降ってきた!

 

すごく疲れる出来事がありました。「あーもうぜんぶめんどくさい!すべてを真っ白にしてしまいたい!!もうやだ!!!」と思うようなことがあれば、いつもなら現状を変えることができず2.3日は落ち込んだものです。けれども「がめついところがあるワタシ」を認識してからというもの、違うのですよ。心に「でも、死なないし!」が漫画の吹き出しのように浮かんできたんです。そして落ち込むどころか、やる気が出てきてしまい自分でびっくり。なんだか「死ぬこと以外はかすり傷」ということばが好きだったことも思い出したりして。そんなことを忘れていた数日後、それは保育園のお迎えに急いで自転車を漕いでいたときのことです。

「がめつい女は死なない」ということばが降ってきた!

思わず自転車を止めて携帯のメモに音声入力しました。18時まえの薄暗い空の下、肌寒かったけど、胸のあたりがポゥッと暖かくなりました。

 

結論。

タイトルの件、ここまで書いてみてはっきりしました。皆さんも同じかもしれませんね。「トモコを止めるな!」ではないですよね、明らかに。慣れるまではかなり恥ずかしいし、自虐的なつもりもないのですが、タイトルは「がめつい女は死なない。」にします。エッセイではがめつい女のあるあるをたくさん見つけて書いてみたい。しかしこれは、気がついたときに限ります。気づいたのが最近なのでこれまでにエピソーとがあまり思い浮かばないですから。笑 数年後、もしこのエッセイがマガジンの中でいちばん人気だったらどうしよう・・・と、怖い妄想も抱えつつ。 笑

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加藤智子 Tomoko Kato
加藤智子 Tomoko Kato

ラ パシオン オリーブオイルライフスタイルマガジン編集者。福岡県生まれ。「食で毎日をもっとうれしく、人生をもっと楽しく」と食×スペインに特化し、オリーブオイルのあるライフスタイルと食育を発信しながら食品輸入販売、プロモーション、講師、ライターとして活躍中。TV、ラジオ出演他、フードメデイアに寄稿中

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